ホーム > 都議会レポート > 都議会レポート 平成27(2015)6月

都議会レポート

都議会レポート 平成27(2015)6月

 

新国立競技場の建設費広く公開せよ


新銀行問題を改めて検証せよ

 

 平成27年第2回都議会定例会が、6月24日に閉会しました。
 今定例会では、国が都に新国立競技場建設費として500億円を負担するよう求めた東京オリンピック・パラリンピック大会の課題など、様々なテーマの議論を行いました。
 都議会民主党は、人権施策や都市外交の推進、水素エネルギーを始めとした環境施策、新銀行東京の経営統合、雇用対策、安全安心まちづくりなどの課題について、積極的に質疑・提案を行いました。皆様には本リポートへのご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 

 

新国立競技場の建設費負担


国に根拠を求めよ

 

 

 下村文部科学大臣は、舛添知事に新国立競技場建設費として500億円を負担するよう求めました。
 都議会民主党は、新国立競技場の整備に対して、国から何も説明のない現状において、都が費用を負担すべきでないと考えています。 そこで、都が正確な建設費や負担する根拠などを国に引き続き求めるとともに、国から得られた情報を都議会のみならず、広く都民に公開するなど、透明度の高い都政運営を行うことを求めました。 

 知事は、大臣から負担の要請があり、その際、不明であった工期や総工事費、都民が納得する都負担の根拠などの全体像を求めたと答弁しました。また、早期の課題解決を図るため、国からの情報を踏まえ、迅速な決定を行っていくことと、開催都市の責任を果たすため、できる限りの協力を行っていくことを答弁しました。

 

 

ロンドン大会を参考に


東京大会の気運醸成を

 

 

 東京招致マークは広く都民・国民に親しまれましたが、2012年のロンドン大会では、大会エンブレムとは別にインスパイア・マークが考案され、大会に向けた気運醸成などに大いに貢献しました。
 都議会民主党は、ロンドン大会を参考に、都が多くの都民が参画できるような気運醸成に積極的に取り組むべきと訴えました。
 都は、多くの人々の参加によって大会を創り上げるエンゲージメントの考え方を推進する、ロンドン大会の成功事例も参考に新たな気運醸成を図ると答えました。

 

 

新銀行東京、経営統合へ


新銀行問題を改めて検証せよ

 

 

 6月12日、新銀行東京と東京TYフィナンシャルグループ(都民銀行と八千代銀行)とが、経営統合に向けて基本合意を交わしました。都民の税金1千億円を投じて創設された新銀行は、開業わずか3年で1016億円の累積赤字を出し、事実上の破綻。責任が明確にされないまま、400億円が追加出資された経緯があります。
 都議会民主党は、400億円の追加出資に反対しましたが、今回の基本合意を進める上で、都民の税金がさらに毀損してはならないと主張。舛添知事も「追加出資した四百億円を確保することは、今回の経営統合の前提である」との認識を示しました。
 また、都議会民主党は、新銀行の旧経営陣に対する損害賠償請求を東京地裁が棄却したことを受け、新銀行の問題を改めて検証すべきと主張しています。

 

 

正規転換対策の推進と


非正規の待遇改善に取り組め

 

 

 非正規労働者が年々増える一方で、正規社員の年収の伸びに比べ、非正規の年収が上がらず、格差が益々拡大しています。
 そこで都議会民主党は、正規社員就業・転換対策を更に進めるとともに、非正規労働者の待遇を正規社員に近付けるべく、積極的に取り組むべきと訴えました。
 知事は、関連法令の解説ガイドブックの作成やアドバイザーによる企業訪問、非正規労働者の雇用環境改善に取り組む企業に対して支援を行っていくと答えました。

 

 

仕事と生活の調和のとれた


ワークライフバランスの推進を

 

 

 「東京の成長に向けた公労使会議」が開催され、舛添知事や東京労働局、都内の労使を代表する団体が集まり、働き方改革を進める共同宣言を行いました。
 都議会民主党は、ワーク・ライフ・バランスを推進するセンターを立ち上げるなど、労働時間の見直しや日常生活の多様な問題解決を図る中小企業の取組への支援を更に推進すべきと質しました。
 都は、国や経営者団体、労働団体とも連携し、労働時間や休み方の見直しなど社会的気運の醸成に努めていくと答えました。

 

 

障害者の差別解消に向けて


積極的な取組を進めよ

 

 

 虐待映像が報じられた山口県下関市の障害者施設など、虐待を誘発する障害者への差別や偏見は、なくなる気配がありません。
 都議会民主党は、障害者差別解消法の施行を来年4月に控えて、都が障害者の人権を尊重する姿勢を示し、積極的な取り組みを進めていくべきと訴えました。 
 知事は、差別解消に向けた支援体制づくりに取り組み、民間事業者や都民の理解を促すとともに、今後、障害者の方の意見も聞きながら、真の共生社会を実現するため、全力で取り組むと答えました。

 

 

障害者の身近な地域に


グループホームの設置を

 

 

 どんなに障害が重くても、障害者が希望する地域で安心して暮らせるためには、グループホームが不可欠です。しかし、地価が高いことや、地域住民の理解が得られないことなどから、必ずしも障害者の身近な地域に設置できていないのが現状です。
都議会民主党は、都営住宅の建て替えなどで高齢化・重度化した障害者に対するグループホームの設置促進を図るべきと訴えました。
都は、区市町村と協議を行うなど、地域のニーズにも適切に応えながら、障害者グループホームなどの整備に取り組むと答えました。

 

 

東京都人権指針改定で


人権課題への取り組み強化を

 

 

 先日、平成12年の策定以来、15年ぶりの改定となる「東京都人権施策推進指針」素案が示されました。
低成長の時代にあって、ヘイトスピーチなど、ともすると排外的な価値観が台頭しがちですが、都議会民主党は、多様な価値観や文化、生活習慣に寛容かつ開かれた都政へと転換し、より一層、人権課題に取り組むよう知事に求めました。
 知事は、新しい指針に基づき国際都市にふさわしい、人権が尊重された社会の実現に向け積極的に取り組む、と答弁しました。

 

 

都民に成果を還元できる


都市外交活発化を求める

 

 

 都議会民主党は、知事就任以来、都市外交の取り組みを評価しつつも、どのように都政に還元されるのかを、都民の理解を得る必要があると主張してきました。
 また、海外からの投資やMICE誘致、訪日客増などのためには、都市外交を本格化し、地域事情をつぶさに把握し、人脈をつくることが欠かせません。
 そのため、海外事務所の再開も含め、政策目的を明確にした東京都職員の派遣を行うなど、ロンドン、ニューヨーク、パリの世界3大都市を視野に入れ検討していくべきと、知事に質しました。
知事は、都職員が海外で東京のため活動することは極めて重要とし、ロンドン、ニューヨーク、パリなどを含め海外諸都市への職員派遣活用など、様々な施策を展開していく、と答弁しました。

 

 

環境基本計画改定へ


スマートエネルギー都市実現を

 

 

 都は、高度成長期に直面した深刻な環境問題への対応など、先進的な取り組みをしてきました。
都議会民主党は、東京都環境基本計画の改定にあたっては、水や緑、低炭素化、温室効果が高いフロン類も含め、野心的な目標を掲げ、スマートエネルギー都市としてふさわしいものにすべきと主張しました。
知事は、年度内を目途に策定する計画では、国内外をリードしてきた取り組みをベースとし、新たなCO2削減目標、水素エネルギーや再生可能エネルギーの利用拡大の具体化、持続可能な資源利用への取り組みを盛り込むと答弁しました。

 

 

水素の地産地消


技術の規制改革推進を求める

 

 

 都議会民主党は、都内で水素の地産地消モデルを視察しました。
 太陽光発電の余剰電力で水から水素を生成貯留し、夜間や悪天候の時に水素発電を行う自立型ハイブリッドシステム。震災時にも力を発揮することが期待されます。
 高圧ガス保安法の規制対象とならない10気圧以下にしていますが、より高い気圧の水素貯留が可能とのことです。
都議会民主党は、水素技術の発展には、各企業のこうした新しい技術開発・普及に向け、規制改革推進が必要だと主張しました。
 都は、残された規制緩和の実現を目指すとともに、技術開発の動向も踏まえ、安全性に配慮しながら必要な規制緩和を国に求めると答弁しました。

 

 

安心安全まちづくり条例が改正


地域力向上に若い力を!

 

 

 今定例会には、安全・安心まちづくり条例の改正案が審議・可決されました。
 事業者を地域社会の一員として明確に位置づけるとともに、新たな地域防犯活動の担い手の育成などの規定が設けられました。
条例改正の特徴として、地域力向上に取り組むことがありますが、高齢化や核家族化、少子化による、地域活動の担い手減少は大きな課題です。
 都議会民主党は、これまであまり地域活動に参加しなかったような若い世代などを想定して、従来と異なる手法の取り組みも必要と 主張しました。
 都は、これまでの支援に加え、区市町村を通じた若手育成支援、事業者の協力を得て行う弱者のながら見守り連携事業の創設など、体制を強化すると答弁しました。

 

 

通学路の安全対策


実効性ある施策の推進を求める

 

 

 安全・安心まちづくり条例の改正で、都は今後、通学路等における子どもの安全確保についての指針を定めるとしています。
 都議会民主党は、実際の通学路選定には制約があるため、実効性ある指針の策定とともに、安全確保に資する施策の推進が不可欠と考え、都の見解を質しました。
 都は、警察、学校、通学路等の管理者、保護者、地域住民の役割分担で取り組む指針を策定、対策を強化するほか、通学路の防犯カメラ設置、地域安全マップづくりなどハードソフト両面から子どもの安全を確保すると答弁しました。

 

 

振り込め詐偽・危険ドラッグ

 

撲滅に向けて全力を!

 

 

 安全・安心まちづくり条例の改正では、危険薬物濫用や振り込め詐欺の根絶に向け、都民・事業者に都への情報提供や適切な措置の努力義務を課すことになりました。
 しかし、実際には特殊詐欺や危険薬物の製造・販売の拠点などと都民が判断するのは困難であり、不審を抱いても、行動を起こすハードルは相当高いと思われます。
 都議会民主党は、都民の協力を得ながら取組を進めるには、警視庁と緊密に連携した迅速適切な対応が欠かせないと主張しました。
 都は、都民、事業者、警察と行政との緊密な協力体制を強化し、これまで以上に治安向上に取り組むと答弁しました。

 

 

年金情報流出問題


サイバーセキュリティ対策徹底を

 

 

 日本年金機構の個人情報の大量流出は、標的型メールによる複数の端末への攻撃で起きました。
 業務用と区別が難しい巧妙なメールへのウィルス添付など、感染を完全に防ぐことは困難だと言われます。そのため、サイバーセキュリティ対策は、被害を最小限に留める対応が非常に重要です。
 都でも、都民の所得や健康状態など、センシティブな個人情報を扱う業務が多数あり、流出した場合の深刻な事態が懸念されます。 サイバーセキュリティ対策の徹底を求める都議会民主党の質問に対して、都は、東京都シーサート設置など、全庁横断的体制を構築し、都のサイバーセキュリティ対策の強化を図ると答弁しました。

 

 

「ぼったくり」被害急増


法令駆使し取締り強化を

 

 

 今年になって、新宿歌舞伎町で、客が高額な料金を請求される「ぼったくり」被害が急増しています。
 都議会民主党の質問に対して、警視総監は「現在、本部捜査員を投入し、あらゆる法令を駆使して、検挙を進めるとともに、店舗への立入り実施など、徹底した取締りを行っている」と述べるとともに、「悪質店舗の排除に向けて、許可の取消、営業停止等の行政処分を進めるほか、地元商店街と連携し、看板設置、街頭アナウンス、合同パトロールなど、注意喚起活動を強化している」と答弁しました。


ページトップ