ホーム > 都議会レポート > 都議会レポート 平成28(2016)3月

都議会レポート

都議会レポート 平成28(2016)3月

 

共生社会の実現に全力で取り組め

 

子どもの貧困に総合的な対策を

 

 平成28年第一回都議会定例会が、3月25日に閉会しました。

 今定例会では、都議会民主党とともに知事も目指すとしている「共生社会」の実現や、子どもの貧困対策について議論を行いました。

 都議会民主党は、オリンピック・パラリンピック、医療・介護や高齢者の住まい、雇用就業対策などの課題について、積極的に質疑・提案を行いました。皆様には本リポートへのご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 

平成28年度予算成立!

オリンピック後を見据え直面する課題に手立てを

 

  一般会計予算は7兆110億円、前年度に比べて0.8%増加しました。そのうち都債の償還費などを除いた一般歳出は、5兆933億円、4.8%の増加です。

  好調な税収を背景とした予算編成が行われる中、都議会民主党は、都民が直面している厳しい現実に対応した予算を求めてきました。

  代表質問においても、非正規雇用、子どもの貧困や児童虐待、教育格差などの課題に対し、国に先んじても手立てを講じるよう求めました。

  知事は「28年度予算で、非正規雇用など雇用・就業対策推進、子どもの貧困対策の強化、不登校・中途退学への取組推進などしっかりと支援する」と答弁しました。

  28年度予算には、非正規雇用対策54億円、雇用対策・就業支援104億円、子どもの貧困対策680億円、不登校・中途退学対策7億円、児童相談所の体制強化など78億円のほか、都議会民主党が求めてきた事項に予算が措置されました。

 

空き家 都内82万戸!

総合的な対策推進を

 

 都内には世帯数を上回る住宅があり、空き家が82万戸あります。都議会民主党は、子育て支援や高齢者施策にも資する利活用を求めるなど、度々空き家対策の推進を求めてきました。代表質問では、本格的少子高齢時代の到来を前に、空き家を都市の資源と考え、総合的に空き家対策を推進すべきと提案しました。

 知事は「空き家の有効利用・適正管理・発生抑制の観点から総合政策をつくる」と答弁しました。

  平成28年度予算では、空き家活用支援3億円、既存住宅流通活性化3千万円、空き家の介護職員宿舎活用2億円が実現しました。

 

 

医療と介護の連携強化し

手厚い体制整備を

 

 高齢者が病気を抱え、介護が必要な状態になっても、可能な限り住みなれた地域で生活できるよう、医療と介護が連携して、支えることが極めて重要です。

  都議会民主党は、次期保健医療計画と高齢者保健福祉計画は、同時期の改定であり、今まで以上に医療介護提供体制を充実し、連携を強化、手厚くする必要があると提案しました。

 知事は「大都市東京にふさわしい地域包括ケアシステムを構築する、2つの計画の改定に際し、現場の声を聞きながら一層の連携強化を図っていく」と答えました。

 28年度は、医療と介護の連携強化在宅支援52億円、地域包括ケア412億円、認知症対策40億円の予算が実現しました。

 

高齢者の住まい整備

加速に向けて支援拡充を

 

 地域包括ケア体制の整備を進める上で重要な高齢者の住まいは、認知症高齢者グループホームが2025年に2万人分の目標に対しあと1万人分不足、特別養護老人ホームは、要介護度4、5の待機者が4300人もいる現状です。

 都議会民主党は、地価が高い東京の実状を踏まえ、実効性の高い施策が必要だと提案しました。

  都は、28年度、認知症高齢者グループホーム整備に、1ユニットあたり3千万円補助する重点的整備地域の指定対象地域を拡大、特養ホームの補助単価を1.5倍に加算する対象地域を拡大し、高齢者人口に対し不足する地域で整備を促進することとしました。

 

家庭の省エネを推進し

スマートエネルギー都市実現を

 

 都は改定する環境基本計画で、家庭部門のCO2削減目標を2000年度比マイナス20%としています。

  都議会民主党は、高い性能の省エネ住宅供給推進、既存住宅省エネリフォームへの支援拡充、再生可能エネルギー利用割合の高い目標実現への取組を求めました。

  知事は「国より高い目標実現に向け、キャップ・アンド・トレードを推進、住宅低炭素化の後押しでエネルギー消費量を削減、太陽光発電や地産地消型再エネ電気導入拡大など、需給両面から総合的に施策展開し、世界一の環境先進都市東京を目指す」と答えました。

  28年度は、スマートエネルギー化推進151億円、温暖化対策177億円が予算化されました。

 

伊勢志摩サミット目前

テロ対策に万全を期せ

 

 5月26、27日に、伊勢志摩サミットが開催されますが、過去、サミット会場から離れたロンドンでも、死者多数を出すテロが発生しており、東京でも万全の対策が求められています。

 都議会民主党の質問に、警視総監は「ソフトターゲットとなり得る施設の管理者への警備員増強や、防犯カメラ増設の働きかけなど、管理者と連携した警戒の強化にも取り組んでいる」と述べた上で、「今後も、官民連携によるテロ等不法事案の防止に万全を期していく」との決意を述べています。

 

 

非正規雇用対策を急げ!

同一価値労働同一賃金

 

 非正規雇用労働者の平均年収は170万円であり、正規雇用の3分の1にも満たない実態です。 都議会民主党は、格差や貧困解消に雇用就業対策は必須と考え、同一価値労働同一賃金の原則の下、正規雇用転換や処遇改善を求めてきました。第一回定例会でも、知事に取り組みを求めました。

 知事は「一気に非正規雇用対策を加速する」と答弁しました。

  二28年度予算では、正社員転換を促進する助成金の事業規模を大幅に拡大、雇用環境の改善に向けアドバイザーによる企業訪問、処遇改善に取り組む企業への支援を引き続き行うことになりました。

 

 

都民が働きやすい職場に

働き方改革が前進!

 

 平成26年に過労死防止法が施行されましたが、正社員の長時間労働は増加、東京の労働者の帰宅時間は日本で最も遅く、過労やパワハラでの労災認定が過去最多を更新しています。

  都議会民主党は、長時間労働を解決し、都民が働きやすい職場環境を創出する働き方改革に積極的に取り組むべきであると提案しました。

  都は「28年度、働き方改革宣言企業制度を創設し奨励金を支給、労働法セミナー等で事業主の理解を広める」と答弁しました。

 

子どもの貧困対策は急務

総合的な取り組みを

 

 子どもの貧困を改善するため、財政面を含めた公的支援を拡充することは急務です。

  都議会民主党は、生まれ育った環境に左右されず教育を受けられるよう新たな東京都版給付型奨学金など、総合的な子どもの貧困対策に取り組むよう提案しました。

  知事は「各段階における貧困の連鎖を防ぐ取り組みを充実、子供の貧困対策推進連携部会を新たに設置、首都大学東京の研究も入れて対策を進める」と答弁しました。

  28年度は、子どもの居場所創設、地域未来塾、ひとり親家庭への家庭教師派遣など、680億円の予算が実現しました。

 

教育において

困難を抱える子どもへの支援を

 

  いじめによる不登校などさまざまな理由から学校に行くことができない子どもが数多くいます。

  都議会民主党は、チャレンジスクールやエンカレッジスクール、定時制高校、フリースクールなど学びの場を整備・支援すべきと提案しました。

  都は「課題を抱える児童生徒のニーズに応え個々の支援を行う取り組みを拡充する」と答えました。

  28年度は、小中学校における不登校対策、都立学校における自立支援チームの配置、民間事業者との連携など、7億円の予算が実現しました。

 

待機児童の早期解消

保育士の処遇改善を求める!

 

  都内の待機児童数は、7814人※と昨年から858人減少したものの、依然として希望しても入所できない方が多い状態です。

 都議会民主党は、待機児童ゼロの早期実現はもちろんのこと、保育士の処遇改善や人材確保策の推進を求めました。

  知事は「保育サービスの利用児童数は目標を超えて増加できたが、ニーズ増大で拡充を一層進めなければならない」と答えました。

  28年度は、保育士等キャリアアップ補助、保育人材確保、宿舎借り上げ支援、待機児童解消区市町村支援などに、365億円の予算が措置されました。

※平成27年4月現在。10月現在、11729人。

 

共生社会の実現には

2020年大会の成功が必要だ

 

 都議会民主党は、都が舛添知事のもと、多様な価値観や文化、生活習慣に寛容かつ開かれた都政へと転換しつつあることを評価していますが、改めて知事が目指す共生社会の実現に向け、積極的に取り組むことを求めました。

 知事は「年齢や障害の有無、それから国籍、文化、宗教、こういうものの違いにかかわらず、社会の一員としてお互いに尊重し合って、支え合いながら生活する社会、それが、私が目指すところの共生社会」と答え、「2020年大会は、ぜひこれを具現化して、共生社会の実現に大きな弾みをつける」と2020年大会を契機として共生社会の実現を目指すと答弁しました。

 

子どもの命を守り

虐待死ゼロを目指せ

 

 都内でまた児童虐待による大変悲しい死亡事件が起こりました。しかし、虐待問題の本質は、貧困や核家族化、離婚、親の疾患などで、解決は容易ではありません。

急増する相談件数に対して、現場の人手不足も深刻な状況です。そこで、都議会民主党は、知事に児童虐待対策の積極的な取り組みを求めました。

知事は「児童相談所の体制を一層強化し、子供家庭支援センター、学校、保健所など地域の関係機関の力を束ねながら児童虐待防止に全力で取り組む」と答えました。

 28年度は、児童相談所の体制強化やグループホーム設置促進事業などに、78億円の予算が措置されました。

 

全ての子育て家庭が

安心できる子育て環境整備を

 

 3歳未満の乳幼児の約7割から8割は家庭で育てられていますが、地域のつながりが希薄になっており、身近な場所での子育て支援を充実させることが大変重要です。

 都議会民主党は、全ての子育て家庭が地域において安心して子育てができるよう、区市町村を支援すべきと求めました。

 都は「区市町村が、地域と子育て家庭が交流を進めるため、遊び場の提供などを行っており、都が支援している。子育てを支援する企業やNPOと区市町村が連携を深めるマッチングも行う予定である」と答弁しました。

 

コストを縮減して

持続可能なオリンピックを

 

 今夏、組織委員会は、国際オリンピック委員会に東京大会の予算計画を提出しなければなりません。

 都議会民主党は、国や組織委員会に予算計画の情報公開と創意工夫をはじめとしてコストの縮減を要請し、持続可能な東京大会モデルを提案することを求めました。

  知事は「多岐にわたる課題に対応すべく、開催都市である東京都が国や組織委員会と、新たな役割分担を決めていき、大会経費についても、都民、国民に丁寧に説明しながら、不断の精査をしていくことが必要だ」と答弁しました。

 

新銀行東京が経営統合へ

中小支援更に取り組め

 

 4月、新銀行東京は、株式会社東京TYフィナンシャルグループと経営統合します。

  都議会民主党は、都が新銀行東京に追加出資した400億円に引き続き注視するとともに、都が東京TYFGと連携して東京の産業振興にこれまで以上に積極的に取り組むことを求めました。

  都は「新銀行東京を含む同グループと包括連携協定を結び、金融支援はもとより、海外展開や創業支援などの様々な施策を都内中小企業に行き渡らせるなど、中小企業支援の強化に取り組む」と答弁しました。

 

築地市場の移転問題

安全・安心の確保を

 

 都議会民主党は、築地から豊洲に市場が移転する上で、移転用地の安全性を問題視し、汚染土壌が無害化され、安全な状態になっていることを確認するとともに、リスクコミュニケーションなどを通じて、都民に安全宣言できるような状態で開場すべきだと主張してきました。そこで、世界的にも注目される市場の安全・安心の確保に向けた取り組みを求めました。

 都は「地下水のモニタリングで万が一、基準値を超える状況が確認された場合には、専門家の知見を受け、都民や市場関係者の安心や理解が得られるよう適切に対処する」と答えました。

 

墜落事故被害者に

不安解消と支援の手を

 

  昨年7月の調布飛行場周辺小型飛行機墜落事故から半年が経過し、地元市では、職員が被害者を定期的に訪問し不安解消に取り組むとともに、生活再建支援資金を貸し付けるなどの支援を行っています。

  都議会民主党は、被害者の不安や身体的ストレスが続いていることから、都として、被害者の不安解消と支援の手を差し伸べるべきと提案しました。

  都は「今後、被害者への戸別訪問を充実し、被害家屋の修繕の調整を図るなど、個々の状況に配慮し、一層丁寧に寄り添うとともに、誠意ある対応を行う」と答弁しました。

 

医療的ケアが必要な

障害児・者支援の充実を

 

  医療的ケアを必要とする障害児・者は増加の傾向にあり、在宅の障害児・者を支える施設は、まだまだ不足しているのが現状です。

 そこで、都議会民主党は、短期入所などの施設において、医療的ケアを要する障害児・者の受入れが進むよう、都が支援を行うべきと提案しました。

  都は「28年度から、地域の中核となる障害者支援施設などに障害分野に精通した看護師を配置する区市町村を包括補助で支援する。看護師が短期入所などの事業所に相談や助言を行う他、地域の障害者の相談に対応していく」と答弁しました。

 


ページトップ