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都議会レポート 平成27(2015)12月

 

新国立の都負担は納得できる説明を

 

社会全体で子育て・介護を支援せよ

 

 平成27年第四回都議会定例会が、12月16日に閉会しました。

今定例会では、新国立競技場の整備費における都と国との負担合意が行われたことなど2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関する課題などが大きなテーマとなりました。

 都議会民主党は、テロ対策をはじめ、雇用就業対策、高齢者施策、子ども・子育て支援、環境、まちづくりなどの課題について、積極的に質疑・提案を行いました。皆様には本リポートへのご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 

新国立で都が395億円の負担

徹底したコスト縮減を!

 

 舛添知事はオリンピック・パラリンピック担当大臣、文科大臣と、新国立競技場の整備費について都が395億円程度を負担することに合意しました。

 都議会民主党は、都が整備費負担を検討する前提として、都民の理解が得られること、法的根拠があること、過大な負担とならないことが必要であると強く主張してきましたが、今回、知事に対して、都民が受ける便益の内容や負担の積算根拠、法的根拠の内容など、都民に対する説明も含めた見解を求めました。

 知事は「新国立が、スポーツの振興はもちろん、周辺環境の向上や地域の防災機能の強化など多様な価値を持つレガシーとなるとの考えのもと、国で法的措置を講じることも踏まえ、財政負担に応じる決断をした」と答弁しました。

 さらに、都議会民主党は、情報公開や透明性の確保をはじめ、自治体の主体性を守ること、徹底したコスト縮減を国に対して働きかけることなどを強く求めています。

 

 

 

受動喫煙防止の条例化

前倒しして取り組め

 

 都議会民主党は、かつて議員提案したように、受動喫煙防止の条例化は当然だと考えています。

 また、2019年ラグビーワールドカップをオリンピック・パラリンピック大会と一体として捉えるならば、受動喫煙防止条例の制定についても、時期を前倒しして取り組むとともに、国に法整備を働きかけるべきだと主張しました。

 舛添知事は「国が五輪基本方針で受動喫煙防止対策を強化する閣議決定を行ったことから、国と連携して、実効性ある対策を積極的に進める」と答弁しました。

 

 

外国人観光客の宿泊対応

保養所・研修所の活用を

 

 外国人観光客のホテル不足は、ラグビーワールドカップやオリンピックを控える東京にとっては、喫緊の課題です。そこで、都議会民主党は、企業が保有する保養所や研修所を大会期間内限定で活用することなどを提案しました。

 都は「様々な受入環境の整備を進めることは重要」と述べた上で「大田区での旅館業法特例の取組がリーディングケースとなるよう調整を進めている。今後とも、民間事業者をはじめ多様な事業者との連携をより図りながら、受入環境を整備する」と答弁しました。

 

 

非正規社員の正規雇用化

支援策の拡充を

 

 都議会民主党は「同一価値労働・同一賃金」の原則のもと、非正規社員の正規雇用化、処遇改善に向けて取り組むことが、極めて重要であると考えています。

 一方、非正規社員の割合が4割を超えたことから、舛添知事に不本意非正規の正規雇用化の推進に向け、さらに支援策を拡充すべきだと訴えました。

 知事は「国と連携して正社員転換を促進する助成金事業に取り組むなど、誰もが夢と希望を抱けるよう、非正規雇用対策を着実に進める」と答弁しました。

 

 

高齢者施設偏重ではない

安心して暮らせる施策を

 

 国は「介護離職ゼロ」を目標に2020年代初めまでに介護施設などを合計50万人分以上増やすと発表しました。しかし、都議会民主党は、介護人材が更に必要になると考え、国の施設偏重と取られかねない新たな方針に対し、舛添知事に都として高齢者が安心して暮らせる施策を着実に進めるべきだと訴えました。

  知事は「在宅サービスか施設サービスかの二者択一ではなく、バランス良く整備することが必要」と述べ「大都市東京にふさわしい高齢者施策を展開する」と答えました

 

 

介護人材不足に

更なる確保・定着対策を

 

  今年4月の国による介護報酬の減額や要支援サービスの地域支援事業への移行などで、介護人材の人手不足に拍車がかかり、大手事業者でも事業展開を縮小せざるを得ない動きが出ています。

  都議会民主党は、都が独自に介護施設職員の住宅借り上げ補助を行うことや、小規模事業者が介護人材を確保できる待遇改善策を国に求めることなど 介護人材の確保、定着に向けた更なる取り組みが必要だと主張しました。

  都は「今年度から職責に応じた処遇に取り組む事業者への支援など、都独自の新たな取組を開始した。国には専門性の高い介護人材の確保・育成・定着の総合的対策の確立を繰り返し提案している」と答弁するにとどまりました。

 

 

出産、子育て負担を軽減し

安心して産み育てられる東京を

 

 現在、東京の出生率は、全国最低となっています。都民の希望出生率1.76を実現するには、北欧諸国のように、国や自治体が出産を歓迎し、育児を応援する姿勢が、都民に伝わるよう取り組む必要があります。

  都議会民主党は、妊娠や出産、子育てにおける不安や負担、不利益をどう解消し、子どもを安心して産み育てられる東京を実現するか、舛添知事に見解を求めました。

  知事は「社会全体で子どもと子育てを支援する考え方に立ち、あらゆる分野の政策を総動員し、環境整備に取り組む」と答えました。

 

 

産後ケアを推進し

育児支える心と身体づくりを

 

 子どもを持つ家庭の7割が子育てに不安・負担を感じており、産後うつなどの深刻な問題が発生する危険性があります。そのため、産後の家庭における諸問題に対処するため、産後ケアが重要です。

  都議会民主党は、現在3自治体にとどまっている産後ケア事業を都内で広く実施されるよう取り組むべきと訴えました。

  都は「全ての子育て家庭を支援するゆりかご・東京事業での産後ケアの取組が進むよう、母子保健担当者向けに研修や説明会を実施するなど、区市町村を積極的に支援する」と答弁しました。

 

 

東京都総合戦略

直面する課題に取組め!

 

  政府は、東京ひとり勝ち論を背景に、人・モノ・金の地方移転策を打ち出しており、偏在是正の名の下で、地方間の財源移転を推し進めています。

  しかし、地方創生は、小手先の取り組みではなく、地方が自らの権限と財源に基づき、行政の舵取りを行う、地方分権と税財政制度改革で初めて可能となります。

  東京都総合戦略では、特に東京と地方の共存共栄に焦点を当てていますが、東京が直面する諸課題を解決し、東京全体の着実な発展をも目指すべきです。

  知事は「成長産業分野の戦略的育成や世界有数の観光都市への躍進、また、本格的な少子高齢化などの課題を克服し、国際経済都市としてさらなる発展を遂げる」と答弁しました。

 

 

都市計画道路整備方針

メリハリある内容に

 

  早期整備が望まれる都市計画道路では、不燃化推進、交通渋滞解消、歩行者などの安全確保のため、効果的な取り組みが必要です。また、オリンピック・パラリンピック後も見据え、関連施設周辺では、電線地中化などと合わせ、早急に取り組まなければなりません。

 一方で、長期未着手の路線については、廃止を含めた検討を早期に進めることも求められます。

  これらを踏まえ、メリハリのある整備方針が必要と質しました。

  都は「年内には、骨格幹線道路完成や都県間を結ぶ道路網拡充等など、優先的に整備すべき路線を示す、また、優先整備路線に選定しない路線の今後のあり方等を明らかにする。幅広く意見を聞いて年度末までに新たな整備方針として取りまとめる」と答弁しました。

 

 

くい打ちデータ流用で

都発注工事の検証求める

 

 くい打ち工事を巡るデータ改ざん問題を受け、再発防止について、都も国や業界全体と連携して対応することが重要です。

  一方、都が発注する様々な建設中の案件や当面発注する案件に対しては、待ったなしの状況です。

  そこで、都議会民主党は、都は公共工事の発注者としてどのような対策を進めるのか質しました。

  都は「今回の問題を契機に、工事記録の適正な作成や確認など、品質管理の取り組みを改めて徹底する。現在工事中の現場のくい工事について緊急点検実施、施工者や工事監理者に対して、構造上重要な工程の立ち会いや記録の確認を一層確実に行うよう指導するなど、発注部局で連携し、確実な品質確保に向けて取り組む」と答弁しました。

 

 

環境基本計画改定

高い目標の実現を求める

 

  都は、2030年までに温室効果ガスを2000年比で30%削減する新たな目標を発表しました。2013年比で、38%削減であり、国の目標を上回ります。

  都議会民主党は、温暖化対策をリードする都の姿勢を評価するともに、国の先を行く取組を継続・発展させ、目標の実現に向け、積極的に取り組むよう求めました。

  都は「今回の削減目標は、取り組みの継続だけでは実現困難な高い水準に設定しており、施策のさらなる充実を図り、オフィスビルが多いなど、東京の特性を踏まえた効果的な取り組みを検討し、実施する」と答弁しました。

 

 

都犯罪被害者支援計画は

当事者の声反映を

 

 東京都の犯罪被害者等支援計画の素案が発表されました。

   都議会民主党は、その作成段階から、当事者や支援団体の意見反映、性犯罪等被害者への支援について、しっかりとした取組を繰り返し求めてきました。

  都は「関係者・支援団体へのアンケートなど、現場の声を広く把握し、実情に沿って重点的な取り組み事項をまとめた。具体的には、精神的ケアの充実や精神科医療との連携、医療関係者の人材育成、専門家懇談会の開催、関係機関との連携強化など、幅広い取り組みを推進する」と答弁しました。

 

 

ビッグデータを活用し

救急搬送時間を短縮せよ

 

 救急搬送時間の短縮に向けて、今年度、救急隊五隊分が増強されました。しかし、都議会民主党は、こうした取り組みに加え、新たな手だてを提案。特に、年間76万件もある救急出動件数のビッグデータを活用することで、救急患者の発生予測や救急隊の適切な配置などに役立て、より効率的な運用を図ることを求めました。

 これに対して、消防総監は「地域における救急事象の発生状況等の情報も踏まえ、救急搬送体制の充実に努めていく」と前向きに答弁しています。

 

政府や民間とも連携し

テロ対策に万全を期せ

 

 仏パリでのテロ事件など、東京でもテロの脅威が高まっています。

 都議会民主党は、G20の特別声明でも言及しているように、若者の貧困、雇用対策を進め、多様な価値観を尊重し合う取り組みが広い意味でのテロ対策になると考えています。

 また、警視庁だけではなく、政府や消防、民間団体などとも連携し、万全の対策を求めたのに対し、舛添知事は「関係機関との連携強化や訓練による対処能力の向上に努め、首都東京の安全・安心を確保する」と決意を述べました。


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