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都議会レポート 平成26(2014)12月

五輪施設は大会後を見据えた整備を

感染症対策はあらゆる事態に備えよ

 

 平成二十六年第四回都議会定例会が、十二月二十五日に閉会しました。

 今定例会では、水素ステーションの設備導入促進など水素社会の実現や、土砂災害対策などに関する補正予算をはじめ、東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた取り組み、エボラ出血熱などの感染症対策等について、議論を行いました。

 都議会民主党は、全国最悪の救急搬送時間の短縮、虐待など社会的な支援が必要な子どもたちへの対策、非正規など雇用・就業対策などの課題についても、積極的に質疑・提案を行いました。皆様には本リポートへのご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 

 

五輪施設は大会終了後も

都民が活用するレガシーとせよ

 

 舛添知事は、東京五輪・パラリンピック大会の増大した施設整備費を削減するため、ロンドン大会の恒久施設を視察し、計画を見直しています。

 私たち都議会民主党も、ロンドンを訪れ、恒久施設やその後利用状況を視察し、大会関係者から説明を受けてきました。そこで、ロンドン視察を踏まえ、施設整備は、大会終了後のビジネスモデルを確認し設計を行い、末永くレガシーとして残すべきと訴えました。

 舛添知事は、「ロンドンでは、施設は競技スポーツだけでなく、イベントの開催など多目的な活用を進めており、収益確保につながるよう工夫を行っていた」と述べ、その上で、「都も民間から後利用提案を募集し、『レガシー委員会』でさらに検討するなど、都民に末永く活用されるよう施設整備を進める」と答弁しました。

 都議会民主党は、競技施設の後利用において、公園など周辺との一体的な運営も求めています。

 

 

感染症はあらゆる事態に備え

都民不安の払拭を

 

 墨東病院など三病院でエボラ出血熱対応訓練が行われました。

 都議会民主党は、西アフリカへの渡航後の都民が発熱し、地域の医療機関を直接受診することや、発症者等が入院可能人数を超える、長期化する等、想定し得るあらゆる事態に備え、都民の不安を払拭していくべきと訴えました。

 知事は「エボラ出血熱の正確な情報を都民に正しく理解していただけるよう、様々な広報を通じて周知するとともに、関係機関との連携を一層強化し、対策に万全を期す」と答えました。

 

 

結核など空気感染症への

備えも怠るな

 

 昨年、日本では、結核による死亡者数がインフルエンザを超え、年間二万人以上が発病するなど、欧米先進国と比べても、結核の罹患率が高くなっています。特に、免疫力が低下した高齢者には重症化する危険が高く、適切な対応が求められています。

 都議会民主党は、都民に結核の知識を伝え、早期発見・予防を心がけるとともに、特に高齢者施設の管理者に対する啓発を行っていくことを求めました。

  都は「今なお多くの結核患者が発生しており、都内では今後とも、高齢者施設では患者の早期発見や、施設内感染対策の研修を実施するなど、様々な啓発活動を展開し、患者減少に努めていく」と答弁しました。

 

 

救急搬送時間の短縮に向け

救急車両や救急人員を確保せよ

 

 都議会民主党は、全国でも最悪の救急搬送時間の短縮を求めており、議会では、これまで以上の救急車両の増車や救急救命士などの人員の確保、医療機関との連携強化を強く求めました。

 これに対して、消防総監は「今後とも、医療機関を初め関係機関と緊密な連携を図るとともに、救急活動の効率化やさらなる体制の充実により、救急搬送時間の短縮に努める」との決意を示しました。

 また、入院が必要な中症・重症の救急患者に対応する二次救急医療体制について、都は「医療機関への受入れ促進のための仕組みを再構築し、二十七年一月から実施する。さらに、今年度から新たに、退院支援等を行う看護師等の配置を進めており、今後とも二次救急医療体制の強化に努める」と答弁しています。

 

 

生命を守るチャイルド

デスレビュー制度構築を

 

 全国で児童虐待による死亡事例が相次いでいますが、欧米では、小児の死亡例を調査をするチャイルドデスレビューが行われ、死因解明や虐待が掘り起されています。

  都議会民主党は、小さな命が失われる悲劇を一つでも多く防ぐため、都においてもチャイルドデスレビュー制度を構築すべきと訴えました。

  都は「国と平成二十三年に小児の死亡症例を調査した。死亡事例を収集・分析するモデル事業を開始した国の動向を注視していく」と答弁しました。

 

 

高校の中途退学を生まない

きめ細やかな支援を

 

 都立高校では毎年、全日制や定時制等の三千人を超える中途退学者がいます。都の中途退学者の調査によると、七割が非正規就労の状態にあり、中途退学によってフリーターや若年無業者等の社会的弱者に至るリスクも高いと考えられます。

 都議会民主党は、都立高校で中途退学を生まない、退学した時の対応を含め、きめ細かく支援していくべきと訴えました。

  都は「中途退学者の多い高校を対象に、若者支援に実績のあるNPOと連携し、退学のおそれのある生徒や退学者と面談して進路支援を行うモデル事業を実施してきた。今後とも、生徒の実態に応じた生活指導や中途退学した場合でも関係各局や東京労働局等と連携し、支援策を検討する」と答弁しました。

 

 

非正規労働者の

正規雇用への転換を進めよ

 

  日本国内ではこの二年間、非正規従業員が百二十三万人の増、正規社員は二十二万人の減と、所得格差がますます拡大しています。

 都議会民主党は、都が、不本意に非正規雇用で働いている人たちの正規雇用への転換支援に積極的に取り組むなど、都民生活の安定に資するべきだと訴えました。

 都は「安定的な仕事を望む非正規雇用者への就職支援は重要であるとし、社内での正社員転換の推進や、きめ細かな就職支援等の対策を国と連携して実施していく」と答えました。

 

 

長時間労働是正や

仕事と介護の両立が必要だ

 

 日本では、欧米と比べ長時間働く労働者の割合が高く、ワーク・ライフ・バランスの推進が重要となっています。

  都議会民主党は、高齢化が進む日本では、親の介護により仕事を辞めざるを得ない問題があることを挙げ、仕事と介護の両立を図るワーク・ライフ・バランスのさらなる取り組みを求めました。

  都は「都内中小企業の実態調査で経済的な負担や離職への不安などの声を把握しており、仕事と介護などの両立について、長時間労働削減や介護休暇など優れた取り組みを進める企業を認定・公表している」と述べました。また「調査で把握される実態を踏まえ、効果的な施策展開を図る」と答えました。

 

 

土砂災害対策は喫緊の課題

対策のスピードアップを

 

 近年、東京では台風などによる土砂崩れや土石流被害が発生しており、その対策は急務です。

  都内には、土砂災害のおそれがある箇所が一万五千カ所想定されていますが、土砂災害警戒区域に指定され対策が推進されている箇所は約四十七パーセントです。

  都議会民主党は、指定に先立つ調査の前倒しや建替え・追加工事への助成などをあわせて強化し、対策を推進することを求めました。

都は「危険箇所の調査を二年前倒しで終了し、直ちに結果を公表、警戒避難体制の早期整備を図る」とする一方、財政上の支援措置の充実については、「国に要望すると答弁しました。

 

 

省エネへの取り組み

一層の拡充を求める

 

  原発に依存しない社会を進める上で、省エネルギーへの力強い取り組みは欠かせません。

 家庭部門では省エネ、住宅性能を上げる取り組み、業務部門では、トップランナー機器、BEMSなどに対する従来以上の導入促進策が強く期待されており、都議会民主党は、こうした取り組みを一層拡充するよう求めました。

  都は「都内のエネルギー消費量を二〇三〇年までに三〇%削減(二〇〇〇年比)する新たな目標を設定、従来の取り組みに加え、既存住宅の省エネ性能向上や中小規模事業所のエネルギー消費量低減などへの取り組み充実に努める」と答弁しました。

 

再生可能エネルギーへ

強力な取り組みを

 

  再生可能エネルギーの導入には、原発依存度低減、エネルギー自給率向上、二酸化炭素排出削減などのため、一層強力に取り組む必要があります。

  都内に大量にある既存住宅への導入拡大や未利用スペースの活用など、東京ならではの取り組みを推進し、電力大消費地の責任を果たすことが必要です。

  都は「再生可能エネルギー拡大の機運を喚起し、需給両面で取り組みを強化する。具体的には、東京の特性を活かし既存住宅や駐車場等未利用スペースへの太陽光発電の設置促進、都市型バイオマス発電の推進などにより、再生可能エネルギーの導入拡大を図る」と答弁しました。

 

地域密着の分散型電源

バイオマス資源の活用

 

  バイオマス資源の活用は、地域特性を生かし、地域の課題解決・地域活性化につなげるため、区市町村と連携して、推進する必要があります。

  都議会民主党は、都に対し、バイオマス資源の活用に一層取り組むよう求めました。

  都は「都市で生じる廃棄物利用発電は、循環型社会構築に貢献する地域密着の分散型電源として重要。また、多摩の木質バイオマスは林業振興や地域活性化に貢献できる。区市町村との連携を強化し、地域特性を活かしたバイオマス資源の活用を進める」と答弁しました。

 

水素社会の実現に向け

課題を克服し果敢に取り組め

 

  水素で走る燃料電池自動車の普及について、都は、独自の促進策を盛り込んだ補正予算を今定例会に提出、可決されました。

  都議会民主党は、水素の生成で多くの化石燃料を消費するなどの課題をクリアし、環境先進都市・東京の実現を目指して、水素社会実現に取り組むよう知事に求めました。

 知事は「日本のエネルギー構造変革につなげ、環境と調和した未来都市を東京から発信。再生可能エネルギー由来水素の導入も含め、長期ビジョンに反映させ、取り組みを加速する」と答えました


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