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都議会レポート 平成26(2014)9月

待機児童の早期解消を図れ!

 危険ドラッグ防止の徹底した教育を

 

 平成二十六年第三回都議会定例会が、十月三日に閉会しました。

 今定例会では、保育施設の整備促進に向けた補正予算や事故が多発している危険ドラッグへの対策等について、議論を行いました。

 都議会民主党は、知事が提案した新たな幼保連携型認定こども園条例をはじめ、東京の都市外交や防災対策、生活困窮者の自立支援策などの課題についても、積極的に質疑・提案を行いました。皆様には本リポートへのご意見を賜りたく、お願い申し上げます。

 

 

待機児童の早期解消に向け

一層の取組を求める!

 

 舛添知事は、二〇一七年度末までに保育利用児童数を約四万人増やして待機児童を解消する目標を掲げ、三千人分の保育施設を整備する補正予算を提案しました。

 一方、東京の待機児童は、四月に八千六百七十二人と、都が取り組みを充実させているにも関わらず過去最高となりました。

 都議会民主党は、今後も都内で潜在的な保育需要がさらに顕在化するとともに、子育て家庭の流入や女性の社会進出などで、保育を必要とする子どもたちが更に増え、保育所不足が続くことを懸念しています。そのため、知事に待機児童の解消をより早期に図るべきと訴えました。

 さらに、都議会民主党は、保育人材の確保と定着に向けた支援強化や、多様な保育サービスの供給促進を求めました。

 知事は、今回提案した補正予算に加え、「年末の長期ビジョンでは、保育サービスの整備目標と工程表を示す」「保育人材の確保を含めさらなる支援策も盛り込む」と答弁しました。

 

 

認定こども園の普及など

多様な保育サービスの推進を

 

 幼保連携型認定こども園は、待機児童の解消に資することが期待されていますが、国の公定価格の仮単価の不十分さなどから、多くの認定こども園や幼稚園が新制度への移行を選択しないとも言われています。

 都議会民主党は、地域の子育て拠点で質の高い保育・幼児教育を提供する認定こども園の普及に努めることを求めました。

 知事は「区市町村が地域実情に応じ、認定こども園を含めた多様な保育サービスを整備できるよう、積極的に支援する」と答えました。

 

 

危険ドラッグ対策は

徹底教育と取締りの強化を

 

 危険ドラッグによる事件が都内で多発しています。

 都議会民主党は、取締りの強化はもとより、子どもたちが薬物に手を出さないための徹底した教育が最も重要だと考えています。そこで、子どもたちが安易に薬物に手を出すことのないよう、より一層、危険性を認識させる教育が必要だと訴えました。

  都は「これまで以上に指導を徹底する必要がある」との認識を示し、「警視庁などと連携した教員研修を実施し、教育の充実を図る」と答弁しました。

 

 

薬物依存症の治療と

回復支援を一層進めよ

 

 薬物依存対策では、早期発見や治療が重要ですが、薬物問題の相談窓口は、まだまだ認知度が低く、薬物依存症の専門外来も不足していると言われています。

  都議会民主党は、都に薬物の再乱用防止に向けた積極的な取り組みを求めました。

  都は「関係機関が連携して、薬物依存症の人の状況に応じて専門医療の提供や社会復帰への支援など様々な支援を行い、相談窓口などの情報を広く周知しているが、これらの取り組みを一層進め、支援を強化する」と答えました。

 

 

長期ビジョンの

財政見通しは示されず

 

 長期ビジョンの中間報告が発表されました。これを画に描いた餅にせず、政策を実行するには、財政見通しが必要です。

 しかし、中間報告では、計画期間中の財政的裏づけである、財政見通しは示されませんでした。これは、都の歳入の根幹となる都税収入は、消費税率、法人税収などの不確定要素に加えて、税財源の偏在是正の問題があるからです。

 この問題をうやむやにしたままで、都政の将来は見えない、として、知事に見解を質しました。

 知事は「都議会、都内全区市町村などと一体となって、偏在是正措置の即時撤廃と地方税への復元などを国に強く求める」と答弁しました。

 

 

東京の長期ビジョン

都民の幸せ度を指標に

 

  ビジョンの政策目標は、既存の計画を羅列する項目が多く、知事の言う、世界一の都市・東京をイメージできる指標は、ほとんど見られません。

  都議会民主党は、海外の評価はもとより、生活満足度・住民幸福度をより重視すべきと考えます。

各施策がどの程度、生活の質を高め、ここで生まれ、生活し、老後を過ごせて良かったと思える都市東京をどう実現するのか、都民がイメージしやすい目標設定が必要であるとして、最終報告に向けた知事の見解を質しました。

  知事は「生活の質の向上には、経済を活性化して新しい富を生み出し、有効に活用することが不可欠であり、経済に関する目標も示した、年末の最終報告では、検討している政策目標も明らかにしていく」と答弁しました。

 

 

東京の国際化は

文化的背景を踏まえて進めよ

 

 羽田、成田の国際線就航都市数は、二〇二〇年までに、百四十に増やす計画となっており、今後ますます外国人旅行者等が増えるものと思われます。

 そこで、互いの文化の違いを受け止め、理解する心をもって、受け入れ環境を充実するよう取り組みを求めました。

  都は「宿泊施設に文化や生活習慣などの研修、飲食店などにムスリム旅行者に必要な配慮の普及啓発を実施、また、多言語での観光案内の整備などを引き続き進める」と答弁しました。

 

 

タイムラインを活用し

適切な避難指示・勧告を支援せよ

 

 先日、都も含めた関係機関が出席し、タイムライン(防災行動計画)の検討が開始されました。

  都議会民主党は、避難指示・勧告を出す区市町村長が空振りを恐れず判断できるよう、タイムライン策定のような支援も必要であると述べ、都の見解を質しました。

  都は「国の避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン(案)を周知、区市町村に判断基準の整備を促し、気象などの情報伝達、情報連絡態勢を整備し、助言している」と答弁しました。

※タイムラインとは、七十二時間前に避難可能性を周知、三十六時間前に避難所開設、二十四時間前に要配慮者避難と決め、発災時に防災担当者や消防団も避難完了できるようにするもの。

 

 

竜巻発生など

あらゆる角度で想定対策を

 

  竜巻やスーパー台風の上陸など経験のない事態に対して想定外を想定外としないことが必要です。

  二〇〇五年のカトリーナでは、ホテルの強化ガラスが割れ水浸しになり、使用不能となりました。

  学校の非構造部材耐震化では、強化ガラスは対策の対象外であり、また、災害拠点病院の状況も把握していません。そのため、都議会民主党は、より高度な防災対策に取り組むべきと主張しました。

  都は「普及啓発、学校での防災教育等を実施。今年度、防災ブック作成し、これを活用して、都民の災害に対する備えや防災意識の向上等を図る」と答弁しました。

 

 

生活困窮家庭の子どもの

健全育成は引き続き充実を

 

  子どもを貧困の連鎖に陥らせないためには、成長期にある子どもに対し、生活習慣の見直しや学習支援事業を行う必要があります。しかし、生活困窮者自立支援法施行で、これらの事業の国庫補助が引き下げられると言われています。

  都議会民主党は、引き続き安定的・効果的に事業を実施すべきとして、都の所見を質しました。

  都は「現時点で二十三の区市が事業実施の意向であり、今後も区市の取り組みを支援するとともに、国に対し、十分な財政措置を行うよう求める」と答弁しました。

 

 

東京の動物園

種の保存貢献、世界に発信

 

  動物園の課題は、長期で見れば種の保存という人類にも重要な課題です。都立動物園は、多くの絶滅危惧種の繁殖と野生復帰に貢献しており、今後、世界へと発信していくことが期待されます。

  そこで、東京の動物園を、種の保存の分野での旗振り役をすべきとして、知事に見解を問いました。

  知事は「種の保存は、生物多様性を確保し、将来に残す極めて重要な取り組みだ。今後も技術を継承・発展させ、より多くの希少動物の繁殖に取り組む。成果を世界へ発信し、野生動物の保全に貢献する決意である」と答弁しました。

 

 

東京の都市外交

都民の理解を得て取り組みを

 

  北京・ソウル訪問など、知事は外交に力を注いでいます。しかし、都民は、都知事がなぜ外交を行うのか、と未だ唐突感を持っているものと考えられます。

  都議会民主党は、外交で何を東京にもたらそうとしているのかなど、都民の理解を得る必要があるとして、知事の見解を問いました。

  知事は「東京を一段とレベルの高い都市とし、都民生活を向上させるために行っており、都市外交推進会議を立ち上げ、戦略策定に着手した」と答弁しました。

また、都議会民主党は、世界的に都市同士の直接交流が活発化する中、都職員が現地に滞在、駐在し、地方政府や産業界との人間関係をつくるなど、都政に還元する取り組みの拡大についても質しました。

 都は「今後、取り組みの拡大について検討する」と答弁しました。


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