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都議会レポート

都議会レポート 平成21(2009)年12月

 平成21年第4回定例会

平成21(2009)年12月


オリンピック招致失敗の総括を求める
新銀行の追加出資が決算で不認定


平成二十一年第四回都議会定例会が、十二月十六日に終了しました。
今議会の争点のひとつは、二〇一六年の東京オリンピック招致活動に関する総括でした。石原知事が、総括なくして二〇二〇年立候補の意向を表明したことが、問題をさらに大きくしました。
また、新銀行東京への追加出資四百億円を盛り込んだ二十年度決算が、都政史上、初めて不認定になるなど、石原知事の政治的・道義的責任が問われています。
私たち都議会民主党は、引き続き、都民の皆さまの声を聞きながら、都政改革に邁進していく決意です。ご理解とご協力をお願いいたします。

 


 

二〇二〇年五輪より
二〇一六年失敗総括が先だ

 

石原知事は、二〇一六年招致費用百五十億円の支出について、「五輪をやることで東京の財政は痛くもかゆくもない」と述べました。
都議会民主党は、この発言が招致関係者や納税者への大変失礼な言動で、自治体の長としての感覚が麻痺したものと非難しました。
知事は「都民サービスにまったく影響ない。税の重みも十分かみしめる」と弁解しました。
一方、知事は招致失敗後、「経験等を詳細に発表し、都民に認識してもらい、民意を斟酌する。二〇二〇年招致は私たちが一方的に決める問題ではない」と述べましたが、この発言を翻し、二〇二〇年招致に名乗りを上げました。
都議会民主党は、まず知事が、二〇一六年五輪招致総括の報告書作成に汗をかき、自らの言葉で説明し、都民の意見を聞きながら、議論を行うことが重要と、その姿勢を戒めました。

 


 

新銀行四百億円の追加出資
二十年度決算が不認定に

平成二十年度東京都一般会計決算が、都議会民主党や共産、ネットなどの反対で、都政史上初の不認定となりました。
都議会民主党は、特に、新銀行への追加出資四百億円の支出を問題視し、失敗の原因究明が未だであることや誰も責任を取っていないこと、情報公開が不十分なことなどから、四百億円の支出は適切でなかったと判断しました。
決算の不認定により、石原知事の政治的・道義的責任が問われることになります。
また、経済・港湾委員会では、参考人を招致することが決まりました。これは今まで都議会民主党が四回提案し、すべて自民党などに否決されていたものです。
私たちは、引き続き、参考人招致などを通じて失敗の責任を明らかにするとともに、新銀行からの早期撤退に取り組んできます。


 

 



築地市場の再整備問題 
晴海仮移転案を都が否定

九月議会で、都議会民主党が「現在地再整備のために早急に検討委員会を設置すべきだ」と迫ったのに対して、石原知事は「具体的な代案があれば早急に示してもらいたい」と答弁していました。
今回、都議会民主党は、市場関係者有志による晴海への仮移転による現在地再整備案を踏まえ、再度、再検討を求めました。しかし、石原知事はこれに答えず、中央卸売市場長が「仮移転に伴う再整備案は解決困難な課題が多く、実現は極めて困難」と答弁しました。
また、次の日の一般質問では「東京随一の観光拠点である築地市場の集客力をどう捉えているのか」との質問に、石原知事は「本末転倒、ナンセンス。豊洲が観光地になれば結構」と答えました。
都議会民主党は、豊洲への強引な移転に反対し、現在地再整備の再検討に全力で取り組んでいます。 



雇用対策のさらなる充実を
ワンストップサービスの対応求める

今回の補正予算で、雇用創出事業として三十三億円が計上され、本予算と併せて百億円を超える事業規模が確保できました。
しかし、事業のなかには、新規雇用に結びつかないようなものも見られることから、都議会民主党は、実態の把握や効果の検証などを行いながら、より実効性の高い事業の実施を求めました。
また、予算の追加なども含めて、さらなる雇用対策の充実・強化を求めるとともに、窓口のワンストップサービス化についても、積極的な対応を求めました。

 


 

犯罪被害者支援
条例制定で都の姿勢を示せ!

犯罪被害者への対応は、自治体によってまちまちです。
都議会民主党は、犯罪被害者支援施策の底上げについて市区町村への支援などを主張。併せて、都の理念と施策方針等を明記した条例の制定を求めました。
これに対して、都は「被害者支援の担当窓口の開設を区市町村に働きかけていく」と答えるとともに、「今年度中に実施予定の被害者等支援の実態調査の結果を踏まえ、今後、支援の取り組みについて検討していく」と答弁しています。
 


救急搬送三十分を目指し
医師不足解消に取り組め

東京の救急搬送時間は、平成二十年の平均で四十七.七分です。 都議会民主党は、救急搬送時間を短縮し、三十分以内を目指すことを求めてきました。
これは、国の医療制度抜本改革とともに、東京が抱える医療、介護などの課題解決によって実現していくものです。
都議会民主党は、これまでも救急搬送システムや医師の勤務環境改善、女性医師の継続支援、トリアージやクラーク導入支援、在宅支援等の提案を行いました。平成二十一年度に実現したものもありますが、医師不足は続いています。
さらなる医師確保策を求めましたが、都は来年度から、医師奨学金の定員枠を拡大する予定としただけでした。



重症児を二十四時間受入れ
小児ER都内に整備へ

都議会民主党は、小児救急医療については、二十四時間子どもを受け入れられる体制を確保し、病院内で緊急度に応じて診察を行うことが必要と考え、小児ER設置の必要性を訴えてきました。
子どもは大人と比べて体力がないため、自家用車などで来院した場合でも約一割弱、重症・最重症として入院した子がいたという、大きな小児病院のデータによるものです。また、子どもは突発的な外傷での死亡も多くなっています。
今定例会でも、こうした医療体制を構築すべきと求めました。都は、子ども救命センターを新たに都内四カ所に設置する、と答弁しました。



介護施設等十五万七千人分に向け
新たな整備促進策を

都の高齢者人口あたりの介護保健施設数は、全国最下位です。ひとり暮らし高齢者や高齢者夫婦だけの世帯が多い東京では、在宅介護サービスを充実させることに加え、不足している介護施設整備も進めなければなりません。
都議会民主党は、介護施設などを少なくとも十五万七千人分に増やす必要があると考えています。
都は整備のための初期費用は特別補助を実施してきましたが、整備は進捗していません。
そこで、そもそも必要とされる介護基盤の整備促進の課題について、どのように認識し、どのように取り組む考えかを質しました。
都は、区市町村が地域の介護ニーズを踏まえて推計した介護サービス量に基づき、計画的に整備。基金事業も活用しながら整備促進に努めるとだけ、答弁しました。



子育て支援策重点三項目
実現への道のり遠し
全力で取り組み続けます!
 
都議会民主党は、子育て支援の一環として、今定例会でも次の三点を重点に取り組みました。
? 国の出産育児一時金に都独自の上乗せ補助を行い、少なくとも出産費用が賄えるようにすること。
? 保育所の待機児童〇を目指し、既存計画に上乗せした保育所整備、多様な保育サービス拡充。
? 国の高校実質無償化策に加え、私立高校生の授業料負担軽減のため、都独自に補助すること。
?の保育所整備については、現在行っている前倒し整備に加えた整備計画を策定する見込みとなっていますが、残る?、?については、都は答弁しませんでした。
実現まで取り組み続けます。



少子高齢時代の新たな住まいは
質の確保とコミュニティ形成を

 
都は東京の特性を踏まえ、高齢者の安心・安全を確保した住まいの「東京モデル」として、高齢者が適切な負担で入居でき、緊急時対応や安否確認等の機能を備え、必要な場合には介護サービスなどが利用できる住まいを提案。
都議会民主党は、そのコンセプトは評価しつつも、一方で、地価の高い東京で入居者の家賃負担と経営者の事業費を抑えるために住宅の面積が狭く押さえられている点を指摘し、住まいの質の確保とコミュニティ形成促進に対する都の基本的な考え方を質問しました。


  

歴史的建造物保全での景観形成は
観光まちづくりとの連動を!

東京中央郵便局や歌舞伎座の建て替えなどで、歴史的建造物の保全やそれを活用した景観づくりに対する関心が高まっています。
一方で、浅草の超高層マンション計画を巡り、浅草周辺の下町の景観を損なうなどとして浅草寺などから都が提訴されています。
都議会民主党は、歴史的建造物の保存等による歴史や伝統を受け継ぐ都市空間の保全の必要性を主張。また、都市開発諸制度と景観行政との整合を緻密に図っていくともに、観光まちづくりとの連携が重要であることを訴えました。



温室効果ガス二十五%削減へ
太陽エネルギー利用の導入拡大を

政府の二〇二〇年までの温室効果ガスの削減目標、対九〇年比二十五%を実現する手段の一つに、再生可能エネルギーの利用拡大が位置づけられています。
都は再生可能エネルギーの利用拡大に向けた取組のひとつとして、今年四月から住宅用太陽エネルギー利用機器導入への補助を開始しています。
都議会民主党は、住宅部門での太陽エネルギー利用の導入目標の達成を強く求めるとともに、オフィスビル等業務部門での普及にも注力すべきと主張しました。



都立小児病院の統廃合は
地域医療の充実不可欠

都は、来年三月に都立小児病院を移転集約し、小児総合医療センターにする計画を進めています。
都議会民主党は、これらの病院が担ってきた役割の重要性から、移転集約の前提として、替わる地域医療確保を求めてきました。
清瀬、八王子、世田谷や周辺病院視察、関係者からヒアリング等を行い検討した結果、都の当初計画に加えて、多摩北部医療センターで小児科医師・看護師を増員し、複数の救急受け入れ体制を構築、入院ベッドを増やす、八王子市内に小児救急を新たに整備することを求め、都も実施を約束しました。
さらにこの二病院は、小児総合医療センターのサテライトと位置づけ、都が医師等を派遣し、体制を将来も維持するよう求め、都も特別連携病院と位置づけ支援関係を形成することとしました。



都民生活をしっかり守る
来年度予算編成を求める!

東京は、社会状況が様々に変化していく中、医師不足による救急搬送受入れ困難事案や分娩休止問題の発生、雇用・中小企業経営の不安、大地震等の災害による都市リスク、気候変動による災害が顕在化し、そして深刻化しています。
都議会民主党は、それら諸課題に対して都が、ドクターカーの配置等の諸施策を組み合わせることで救急搬送時間を短縮することや小児ERの整備、出産一時金の引き上げ等安心して子どもを産める環境づくり、緊急雇用対策や中小企業融資の拡大、住宅耐震化に向けた意識啓発と助成対象地域の拡大、ゲリラ豪雨対策の推進等に一層取り組むよう求めました。
都は、厳しい財政環境のもとで、非常に難しい予算編成作業になることは避けられないが、都としてなすべき役割を果たしていくと述べています。



入札契約情報の公開度
を高めることが実現へ!

都は、低価格競争が激化する中、品質確保を中心とした制度改革を進めています。
一方、自治体は、入札情報の公表を講じ、国民の信頼を確保することが求められています。現在、全国で十府県が競争性や透明性を高めるため、随意契約を一覧表で公表し、説明責任を果たしていますが、都の現状は、契約調書を個別に公表する等、透明性が不十分です。
そこで、都議会民主党は、入札関係情報をわかりやすく公表することを訴え、随意契約の結果一覧の公表によって更なる情報の透明化を図るべきと問いました。
都は、来年度に物品・業務委託の随意契約調書の閲覧を開始するとともに、電子調達システムの再構築時に、結果の一覧等、入札契約情報の公表の拡大を進めると答えました。
 


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