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都議会レポート

都議会レポート 平成21(2009)年3月

平成21年第1回定例会

平成21(2009)年3月


 

民主党 景気・雇用対策に全力投球!

石原銀行 旧経営陣の責任追及先送り

  

 平成二十一年第一回定例会が、三月二十七日に閉会しました。

 

 百年に一度と言われる経済危機のなかで、都議会民主党は、公共投資の前倒しなどの景気対策や、緊急雇用対策の積み増しなどの雇用対策の充実を求めてきました。また、新銀行東京への隠れた支援策ではないかと言われていた金融支援条例の問題点を追求するとともに、中小企業や震災、医療、子育てなどの課題についても、活発な議論を展開してきました。

 

 私たち都議会民主党は、都民の視点から、引き続き都政改革に取り組んでいく所存です。皆様のより一層のご支援・ご協力をお願いいたします。


 

都民生活に安心をもたらす

希望ある景気対策を!!

 

 世界同時不況の波が、中小零細企業などの実体経済や都民生活に大きな影響を及ぼしています。国は七十五兆円の経済対策を発表し、都も二度にわたり合計九〇〇億円超の補正予算を編成しましたが、民間需要の回復への見通しは未だ立っていません。

 

 そこで民主党は、都民生活に安心をもたらす生活者・中小企業支援を充実させ、人材育成と就業促進を図っていくべきと訴えました。景気対策としては、耐震化やバリアフリー化などの公共投資を大胆に追加、前倒ししていくことを求めています。中長期的には、東京の成長政策を展望し、環境減税など企業へのインセンティブのほか、ものづくりを目指す人材を育成するなど、日本が力を発揮できる技術分野の研究開発への支援を行っていく必要があると主張しました。


 

一〇一六億円の赤字責任の明確化を

石原知事の任命責任を問う

 

 新銀行東京の経営責任を調査してきた外部調査報告書が二月十七日に発表されました。報告書では、デフォルト金額百十二億円について、旧経営陣の責任だと論じていますが、新銀行は、旧経営陣を訴えるのかどうかも明言せず、責任追及を先送りしています。

 

 また、新銀行の累積赤字千十六億円の原因は、デフォルトだけでなく、ATMやシステムなど過大な物件費にあったとも指摘されており、民主党は、これら損失の内訳と責任の所在を明らかにすべきだと主張しています。

 

 さらに、石原知事が、新銀行の取締役に都のOBを送り込んでいながら、経営状況を把握してこなかった責任を追及。現在も、大きな改善が見られていないことを指摘するとともに、新銀行からの早期撤退を求めました。


 

制度融資のさらなる充実を

金融支援条例を可決

 

 

  都は、中小企業への制度融資として、年間十六万件、総額二兆円の融資を実施しています。民主党は、制度融資での貸し出し金利の引き下げを求めるとともに、融資を受ける際の保証料の負担軽減を求めるなど、中小企業への資金供給の円滑化に取り組んでいます。

 

 また、都が提案している新たな金融支援条例については、一部に新銀行東京への隠れた支援策だとの指摘もありましたが、民主党は、中小企業を取り巻く厳しい経済状況に鑑み、新銀行を対象にしないことなどを求め、賛成しました。


 

緊急雇用対策をさらに積み増せ

職業訓練の拡充を求める

 

 

 都は、昨年十月に五十万人の雇用を生み出す緊急雇用対策を打ち出しましたが、その後の雇用情勢の悪化などを受け、民主党は、緊急雇用対策のさらなる積み増しを求めるとともに、職業訓練の定員枠の拡大などを求めてきました。

 

 また、都が独自に実施している低所得者対策の対象拡大や、非正規労働者の雇用改善に取り組む中小企業への支援充実など、さまざまな政策提案を行ってきました。

 

 民主党は、党本部とも連携しながら、雇用環境の改善に向けて全力で取り組んでいます。


 

歴史的建造物の保全・活用を図れ

東京中央郵便局建て替え計画

 

 二月末の鳩山総務大臣の国会答弁により、東京中央郵便局の建て替え計画に注目が集まりました。

 

 計画の見直しにより保存部分が二倍強に拡大され、文化財登録を目指すことで決着を見ていますが、一部を保存・復元し、上部に高層棟を配置するデザインは評価が分かれるところです。

 

 民主党は、既存の建物を改修して用途転換する手法や、一つの地区全体として歴史的環境保全を行う制度、開発権を移転する制度など、多様な手法による歴史的建造物の保全・活用を提案しました。


 

 

都市型集中豪雨対策で

75?対応が視野に

 

 都は、中小河川の河道拡幅や調節池の整備など、一時間五十?の降雨に対応する河川整備を進めています。

 

 民主党は、近年の「ゲリラ豪雨」の発生状況を踏まえ、河川の整備水準のレベルアップを要求。都は地下調節池や分水路の増設など、過去最大の被害をもたらした一時間七十五?の降雨を視野に入れ、今後の河川整備のあり方について検討することを表明しました。

 

 また、洪水予報河川の拡大や雨量水位予測情報の提供を求め、都も前向きな答弁を行っています。


 

オリンピックで「平和」の

聖火リレーが実現へ

 

 民主党は、都が二〇一六年にオリンピックを招致すると宣言してから、理念は世界平和の希求に重点を置き、平和都市の広島、長崎と連携すべきと訴えてきました。

 

 今回、東京五輪の聖火リレーにおいて、反核の象徴である広島の「平和の 」や、オリンピアの丘で採火された長崎の「誓いの火」等と結び、平和の希求を国内に広げ、世界に発信することを提案。知事も「非常に大きな印象的な効果になり、必ず実現していきたい」と意気込みを示しました。


 

地域危険度の新データを活用し

木造住宅耐震化助成を拡大せよ!

 

 都の木造住宅の耐震化助成は、木造住宅密集地域のうち、特に危険度の高い「整備地域」に選定された地域の木造住宅が対象です。

 

 整備地域は平成十四年に公表された地域危険度測定データに基づいて選定されていますが、建物倒壊度が高いにも関わらず整備地域から漏れている地域があります。

 

 民主党は、助成対象をこのような地域危険度の高いすべての地域に拡大することを求めました。

 

 また、昨年に公表された新データがあることから、その活用も求めています。


 

分権時代の

東京自治ビジョンを策定せよ

 

 平成二十一年度は、新分権一括法案の国会提出など、地方分権改革にとって転機の年となります。東京二十三区とのあり方の議論を進める都も、分権改革や道州制の議論を見据え、東京にふさわしい自治のあり方を根本的に考えなければならない時期に来ています。

 

 そのため民主党は、分権時代の新たな東京自治ビジョンを策定すべきと提言。知事は「明治以来の中央集権体制は、有効性を失っている」として、「首都東京にふさわしい自治の姿の実現に向けて取り組む」と述べました。


 

 都民の目線から見た

 監理団体改革を求める

 

 都の監理団体は、採算性や市場性を欠く、公共性の高い分野のサービスを、都に代わって行うこととされている団体です。これまでの監理団体改革では、団体数を三十三団体と半減させてきましたが、団体の存在意義の検証や各事業の見直しなど、まだまだ取り組むべき諸課題が残されています。

 

 今回、東京都道路整備保全公社による駐車場事業や、東京都新都市建設公社が保有するビルの管理業務、温泉施設の管理運営の委託をめぐって活発な議論を行いましたが、今後も都民の目線から見た監理団体改革が必要です。

 

 都民や自治会、町会、企業、NPOなど多様な主体が、公共的な団体と、行政サービスの提供や公共的な課題の解決に関わる、豊かな「」を構築するために、民主党は今後も監理団体改革を求めていきます。


 

NICUを三百床に!

増強を求める

 

 脳内出血をおこした都内の妊婦が、八つの病院に救急搬送の受入を断られた後、死亡したことが、大きく報道されたことから、産科の医師とNICU(新生児集中治療室)不足が改めて浮き彫りになりました。

 

 ところが、都は二十一年度に十二床増やすとしているだけで、これで足りるのかどうか、整備目標も示していません。

 

 民主党は、NICUを必要とする低体重出生児数が、二百床の目標を定めた平成二年より一・五倍に増えているため、三百床にする目標設定を求めました。

 

 また、本来必要な医療をきちんと提供していくためには、医師、看護師がどれだけ必要なのかといった目標を示した上で、それを充足させるための対策を検討・実行することが必要です。


 

女性医師の

継続支援策拡充を

 

 医師不足が顕著な今、国家試験合格者の三割以上を占める女性医師が、キャリアを中断することなく働き続けていける環境づくりは、喫緊の課題です。不足が顕著な小児科の四二・六%、産婦人科の四九・五%、産科の五六・二%、麻酔科の四一・三%が女性医師です。

 

 民主党は、仕事と家庭の両立には、職場環境の整備と同時に保育所が欠かせないため、保育手当を支給する病院への補助、医師の就業継続を支援する保育所への補助など、既存制度に加えたさまざまな方法を検討するよう求めました。


 

小児地域医療の確保を求め

都立病院条例に反対

 

 都は、都立梅ケ丘病院、都立八王子小児病院、都立清瀬小児病院を府中に移転統合し、多摩小児総合医療センターを整備する計画を進めています。

 

 今定例会には、この計画を具体化し、都立小児病院条例の廃止を内容とする、都立病院条例の改正案が知事から提出されました。

 

 民主党は、地域住民の生命、安全を守り、責任を持つ立場から、都立病院に代わる、地域の小児医療の確保が確認できるまでは、三つの都立小児病院を条例に明記し、小児医療の充実をするべきと考えています。

 

 そこで、知事提案の条例改正案に対する修正案を提出しました。しかし、自民党、公明党の与党が反対し否決されたため、条例改正案に反対しました。


 

公私格差の是正に向けて

私立幼稚園の助成充実を

 

 幼児教育は、子どもの発達段階に応じた情操教育、小学校就学前に集団行動など社会規範を身につける意味でも大変重要です。

 

 都の私立幼稚園経常費補助のひとりあたり単価は全国四十六位と低くなっています。

 

 また、公立幼稚園と私立幼稚園とでは、教諭の給与格差が全国の十二万円よりも大きい十五万円で、勤続年数も公立二十・五年に対して、私立八・二年となっています。給与格差の原因でもありますが、私立には、定着しづらいのが現状です。

 

 民主党は、公私格差是正の視点が必要と考え、安定的補助金である経常費補助を充実させるべきではないかと都の姿勢を質しました。

 

 これに対して、都は「私立幼稚園の振興を図るため、適切な予算の確保に努める」と答弁しています。


 

お産のピンチに

迅速な救急搬送を

 

 妊婦が八つの病院に搬送受入を断られた後、都立墨東病院で亡くなったことが大きく報道されたことから、深刻な産科医師不足が露呈しました。

 

 民主党が、医師の激務緩和・手当補助、事務補助クラークの配置など緊急の対策を求め続けてきた結果、都は来年度から取り組むこととなりました。

 

 さらに、産科では急変した妊婦を抱えた医師が、電話で搬送先を探していた事実も発覚。

 

 そこで民主党は、妊婦を迅速に搬送するためには、都全域で搬送先を探す司令塔機能が不可欠でであり、設置を急ぐことを求めました。

 

 都は、都全域を対象に搬送調整を行うコーディネーターを設置すると答弁しました。


 

エコカー・エコドライブの推進で

環境にやさしい東京の実現へ

 

 今議会には、二百台以上の自動車の使用者に対して、五%以上、低公害車や低燃費車の導入を義務づける環境確保条例の改正が提案されました。これは、民主党が、昨年六月に求めていたものです。

 

 また、民主党は、約二〇%の燃費改善効果があるとも言われているエコドライブについて、条例に盛り込まれたのを契機に、その普及促進を求めました。

 

 さらに、民主党が求めていた環境減税も提案され、電気自動車やプラグインハイブリッド車の導入に際して、自動車税と自動車取得税の免除が実現しました。

 

 


 

 

事業化目前の外かく環状道路

外環ノ2は廃止も含め再検討を!

 

 外かく環状道路について、都は国に対して平成二十一年度の事業着手を要請しています。

 

 民主党は、大深度地下方式の外環本線の必要性は認めるが、地上部街路である外環ノ2については地元に多様な意見があることから、その必要性から再検証し、計画を廃止することも含めて地元との合意形成を図っていくべきと主張。また、外環が地下水に与える影響について、不測の事態が起こった場合には責任を持って対処することを求め、都はいずれも確約する 旨、答弁しました。


 

多摩都市モノレールを

シルバーパスの対象に!

 

 多摩都市モノレールの料金は、他の私鉄、地下鉄より高く、全線十六?の乗車で四百円です。

 

 高齢者には、とりわけ負担が重いため、社会経済情勢の急激な変化などとあわせて考えると、シルバーパスの対象に、多摩モノを加えることは必要です。

 

 民主党は、多摩モノが地域の生活の足であることや、沿線自治体の老齢人口が開業した平成十二年の一・三倍になっていること、多摩地域の活性化に役立つものであることなどから、条例案を提出しましたが、自民党、公明党、共産党に反対され、否決されました。

 

 なお、共産党も、負担区分を細分化するととともに、多摩モノ、ゆりかもめを対象とする条例案を提出していましたが、観光路線であるゆりかもめを対象とする政策的な位置づけは低いことなどから、反対しました。


 

築地市場の移転問題

豊洲の汚染拡大を指摘

 

 都は、築地市場の移転予定地である豊洲地区での土壌汚染の詳細調査を実施していましたが、その結果、二地点から不透水層が見つかりませんでした。つまり、水を通しにくいとされる不透水層に穴が空いていたということであり、この穴を通じて、汚染地下水が拡大している可能性があります。

 

 民主党は、豊洲が「安全」だとは到底言えないとした上で、まず「移転ありき」という姿勢を改め、多くの都民が望んでいる現在地再整備についても、改めて検討すべきだと主張しています


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