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都議会レポート

都議会レポート 平成20(2008)年7月

平成20年第2回定例会号

平成20(2008)年7月


 

オリンピック協力無視の知事発言に怒り!

石原銀行 責任問わず一〇一六億円減資

 

 平成二十年第二回定例会が、六月二十五日に閉会しました。

 今定例会は、新銀行東京の後処理、築地市場移転、後期高齢者医療制度、震災対策など、都民生活に密着した重要課題が目白押しでしたが、石原知事は、議会冒頭に行った所信表明で、これら課題への対応には一切ふれませんでした。都議会民主党は、こうした知事の姿勢に疑問を呈すとともに、オリンピック招致に関して、民主党の協力を無視する知事発言に対して抗議し、発言の撤回と謝罪を求めました。

 また、都議会民主党は、新銀行及び築地市場問題では、参考人招致を求める動議を委員会に提出しましたが、いずれも自民・公明に否決されました。


 

「黙って聞け!」民主を罵倒

不遜な知事の五輪招致を質す

 

 東京など世界の四都市が五輪立候補都市に選定されましたが、民主党は、『立候補ファイル』の提出期限を控えたこの時期に、知事の招致姿勢や計画の見直しを質しました。

 五輪の政府保証をめぐって、知事は「国に一銭も迷惑はかけない」「紙切れの問題だけどね」「最低限の協力だけはしてもらいたい」と述べるなど、およそ人に物を頼む態度ではありません。 

 また、低い世論の支持に「君らのせいだよ。メディアが足を引っぱるから、こうなる」と他者を批判する姿勢では、この先、都民や国民、世界から広範囲な支持を集められる展望は開けません。

 さらに、民主党の協力を無視する極めて無礼な発言もあり、「撤回と謝罪」を要求しましたが、知事は、これを拒否しています。

 


 

新銀行赤字一〇一六億円

責任問わず減資で帳消し

 

 自民・公明の賛成で、追加出資の四〇〇億円が投入された新銀行は、六月三〇日の株主総会で累積赤字一〇一六億円を帳消しにする減資を提案する予定です。石原知事は「どこの企業でもやっている」と容認していますが、減資で失われるのは都民の税金です。

 民主党は、知事が、あくまでも旧経営陣の責任だと強弁するのであれば、訴訟を起こすべきであり、責任追求なくして、減資はあり得ないと主張。また、新銀行が訴えないのであれば、都が株主代表訴訟を起こすべきだと質問しました。

 これに対して、石原知事は「減資と旧経営陣の責任追及とは切り離すべき」と答え、訴訟についても「新銀行による調査結果とその後の対応を踏まえ判断」と先送り。

 責任追及もないまま、都民の税金だけが失われていきます。


 

築地市場の移転問題

まず移転ありきはダメ!

 

 豊洲新市場予定地から高濃度のベンゼンなどが検出された問題で、民主党は、現在地再整備での種地の有無や他の移転候補地など、あらゆる事態を想定して、多様な検討をすべきだと主張しました。

 石原知事は「四万三千倍のベンゼンが一か所からは検出されたが、高濃度の汚染の範囲は極めて限られている」と強調した上で、「各分野からの提言を幅広く受け止める」と答弁しました。

 市場移転問題では、与党の一部からも、計画の再検討を求める声 があがっています。


 

相次ぐ大規模自然災害

東京も万全の備えを!

 

 中国四川省の大地震、ミャンマー(ビルマ)のサイクロン、岩手・宮城大地震など、国内外で大規模な自然災害が相次いで発生しています。

 都は被災地に対し、物的援助や人的支援を行っていますが、民主党はこの経験を、都が被災した場合の対策にも活かしていくべきと主張。知事も「災害対応能力を一層強化していきたい」と答弁しました。

 四川大地震を受け、公立小中学校の耐震化が加速されようとしていますが、私立学校の耐震化も同様に加速する必要があります。民主党の求めに対し、都は前向きに検討することを約束しました。

 また民主党は、地震に限定した対策だけでなく、台風による高潮や都市型水害が重なって発生する複合災害も想定すべきと指摘。都も対策の必要性を認めています。


 

環境確保条例で付帯決議

より着実なCO2削減を!

 

 温暖化対策に向けた気運が高まるなか、石原知事は「二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二十五%削減」という目標を掲げ、大規模排出事業者に対する削減義務化や排出量取引制度などを盛り込んだ条例案を提案しました。

 民主党は、この改正案を評価する一方、自動車の温暖化対策の条例化が見送られたことや削減義務率の具体的な内容など、条例の肝心な部分が今後に委ねられていることなどから、付帯決議を提案し、より着実な温暖化対策の実行を求めました。


 

居酒屋タクシー」問題

都が実態調査を確約!

 

 タクシーの運転手から金品や酒などの提供を受けていた「居酒屋タクシー」問題。都の職員も国の省庁職員と同様、深夜にタクシーで帰宅することが多いため、民主党が都職員でも同様の問題はないのか追及した結果、都は実態調査を行うことを約束しました。

 書類調査や聞き取り調査が行われ、調査開始から一カ月後を目途に、結果が公表されることになります。

 今後も税金の不適正支出がないかどうか、監視していきます。


 

後期高齢者医療制度廃止を

東京都からも発信せよ!

 

 四月から後期高齢者医療制度がスタートしました。政府与党は、また見直し案をまとめましたが、見直しだけでは対応できない構造的欠陥があるのがこの制度です。

 民主党は、東京都内の本制度加入者の半数以上が低所得者であること、今年度は保険料高騰を防ぐため百十億円の補助金を投入していることを指摘しました。

 高齢者医療費は、十七年後に現在の二倍弱になります。この制度を放置すれば、年々保険料が増え続け、高齢者に過度な負担を強いることは目に見えています。

 一刻も早い制度廃止、高齢者を支えるに足る医療保険制度実現を国に求めるべきと主張しました。

 石原知事は、国民皆保険を堅持するために作られたものと認識している、などとした上で、制度の廃止を国に求める考えはないと明言しました。


 

新型インフルエンザ対策

一歩前進へ

 

 鳥インフルエンザウイルスが変異して発生する新型インフルエンザの対策。都は大流行時の患者数を三百八十万人と予測していますが、治療に必要な抗ウイルス薬を百万人分しか備蓄していません。

 民主党は、大流行した時、医療機関に時期を逸することなく行き渡らせるには不十分な数であり、医療関係者からも診療を続けられるようにバックアップが必要との声があることを指摘しました。

 都は、医療機関との連携強化、抗インフルエンザ薬備蓄の大幅な増強を検討すると答弁し、対策の前進を約束しました。

  


 

障害者自立支援法見直しで

所得保障実現へ進め

 

 民主党は、定率負担の凍結法案の成立を目指してきましたが、未だめどが立っていません。都議会でも、民主党内に、PTを設置して、ヒアリングを重ね、国会への申し入れなどを行ってきました。

 増えない収入から新たな負担をしてきた障害者、低い報酬で持ちこたえてきた事業者、両者ともに疲弊しています。人材流出が問題となっている介護保険よりも時間当たり千円低い報酬などの実態を強く訴え、都の見解を質しました。

 都も、所得保障、事業者報酬も大都市の実情を適切に反映した設定が必要との認識を示しました。


 

 

道路特定財源の

暫定税率復活条例反対!

 

 道路特定財源の暫定税率が四月一日に失効し、ガソリンや軽油の価格が引き下げられました。福田内閣は、世論調査で六割が反対する暫定税率復活に、一般財源化による理解を求めましたが、効果はほとんどありません。

 しかし政府与党は、民主党が反対する中、税制関連法の再議決を行い、五月からガソリンなどの値上げが実施されました。

 都も、四月末に軽油などの税率を上げる都税条例改正を行い、今定例会に提案しましたが、民主党は暫定税率を復活する条例として反対しました。


 

 

分権実現は、

政治のリーダーシップに

 

 地方分権改革推進委が「一次勧告」を発表しました。その内容は、事業の権限移譲など市町村の自治権の拡充を図るものなどです。都も分権を進めていますが、移譲は目標の七割にとどまり、未だ計画は完了していません。

 そこで民主党は、都民の視点を重視し、東京の実態を踏まえた役割分担の適正化と権限移譲の推進を求めました。

 また、分権は政治主導に大きく左右されるため、知事に分権改革の実現に向けた働きかけが重要であると訴えました。


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